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2011年05月 アーカイブ

古代の美術品 4

城外の円形墓地Bには簡単ながら浮彫りのある墓碑が少なくとも一つはありました。


これらの墓碑はだいたい高さ1・3m位の細長い石灰岩板です。


その一面に戦士や戦車、または狩の場面が刻まれていました。


いずれも破損がひどいですが、彫りは平板であり表現も技巧も稚拙で硬いです。


その地下の墓に納められていた金工品や宝剣などと比べると異質のように幼稚であり素朴です。


しかし石の墓碑はクレタにはなかったですから、エジプトから学んだとしても、画題はまったくミケネ的だから、ミケネ人自らが考案しなければならなかったのです。


それだからこの稚拙さのなかにも創造の模索と野性的な生命力が感じられるのです。


主題は下半部にあって、戦車に乗る戦士と裸体の男。


戦車をひくのは牛ではなくて馬であり、車上の男は手綱をもっています。


右端の裸体の男は敵か、それとも従者か。


無器用さのなかに一種の気迫がこもるようです。


余白をさけるために渦文を使って、画面の緊密をつくりだしています。


上半部にはクレタ風の連渦文を3段につらねています。


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